NEWTHEATER VOL.3 『過去のない男』

NEWPORTとフリーペーパーSOMEONE’S GARDENが共同開催する映画上映会のVOL.3が開催決定。

今回の作品は、フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキの最高傑作『過去のない男』。根強いファン層を持つカウリスマキの、シニカルな笑いと暖かい人情を描いた大人のラブ・ストーリーです。大切な人と一緒に、暖かい気持ちでご覧になってください。

NEWTHEATER VOL.3 『過去のない男』
監督:アキ・カウリスマキ
出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、ユハニ・ニエミラ

日時:2010年1月31日 (日)
開場 16:30 上映時刻 17:00 (上映時間97分)
会場:NEWPORT
料金:1,000円 (1ドリンク付き)
*お席に限りがございます。ご予約はお電話にて承っております。

あらすじ
ある日列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男。公演のベンチで夜明けを待っていた彼は突然暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負う。男は病院で奇跡的に意識を取り戻すが、過去の記憶を全て失っていた。身分証もなく、自分の名前すらも分からない有様。しかし、幸運にもそんな彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。そして救世軍からスープが振る舞われる金曜日。男はコンテナの主人に連れられ支給場所へとやって来る。そこで男は救世軍の女性イルマと運命的な出会いを果たすのだった…。

解説
ヘルシンキに流れ着いたひとりの男が暴漢に襲われ瀕死の重傷を負い、一命をとりとめるも、過去のすべての記憶を失ってしまう。過去を失った男は、絶望の淵でささやかな人生をひとコマづつ重ねていく中で、イルマという女と出会う。それは男にとっては初めての、あたたかで満ち足りた思いと なって、人生を柔らかく包みこむのだった…。ミニマルかつ叙情的、ユーモラスで牧歌的でありながらも人生の苦渋を浮び上がらせ、やがて生まれる再生と希望を見事に描いたアキ・カウリスマキ監督の最高傑作。都会の片隅で静かに息づく人間の営みと幸せのありかたを、カウリスマキ独特の時間軸の中で美しく表出させた至福の映画が誕生しました。

監督は『浮き雲』『真夜中の虹』『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』など独自の世界観が圧倒的な共感を呼んでいるアキ・カウリスマキ。今回の作品では、現実に立ち向かってゆく強さや前向きな気持ちに裏付けされたカウリスマキ映画特有の楽観主義と、現実と夢のあわいの中でおきたかのような天上の 物語がスクリーンを満たします。主演は『マッチ工場の少女』『浮き雲』『白い花びら』などでも主演をつとめ、文字通りカウリスマキ映画の‘顔’となったカティ・オウティネン。一方、彼女に一目惚れしてしまう‘過去のない男’に扮したマルック・ペル トラも『浮き雲』『白い花びら』に続く出演となり、カウリスマキ組の新勢力として、今後のコンビネーションが注目。また終盤には日本で人気急上昇中のクレ イジーケンバンドの楽曲「ハワイの夜」が映画史に残るであろう名シーンに登場します。

(2002年/フィンランド/2002年カンヌ映画祭グランプリ受賞、カンヌ映画祭主演女優賞受賞、カンヌ映画祭エキュメニカル審査員賞受賞、テンプルトン賞受賞)

1月 24, 2010 by Tsurutani
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