今日の一曲(青野賢一):細野晴臣&横尾忠則 “HEPATITIS(肝炎)”

僕の人生に多大な影響を与えているのは、間違いなくYMO。
小学校6年生の時に出会って依頼、30年以上ですから。
まずYMO名義のものから聴き始め、その後、各メンバーのソロ作品も
聴くようになったわけですが、その中には、当時全然ピンと来なくて、
後になってそのよさが分かった作品も幾つかあります。『COCHIN MOON』はまさにそういうアルバムでした。
YMO前夜の1978年、細野晴臣と横尾忠則がインド旅行からインスピレーションを得て制作した『COCHIN MOON』は、シンセサイザー中心のインストアルバム。今聴くとエキゾティシズムとエレクトロニクスが融合された、
まさにプレYMOというような内容です。前作『はらいそ』が、
それ以前の作品との(ある種の)決別を匂わせるような曲で終わるのですが、
直接的にはYMOとの繋がりを見いだしにくいところもあり、
そういう意味では、『COCHIN MOON』は見事にYMO以前、以後の橋渡しをしている作品と言えるでしょう。
この「HEPATITIS(肝炎)」は、レコードだとB面の1曲目。
名義は「西原朱夏」(細野晴臣の変名)になっています。
ボリウッド的とでも言うべき、フェイクなエキゾティシズムはまさに細野ワールド!
ちなみに横尾忠則はYMO結成当時、メンバーのひとりになるはずだったのは有名な話です。

青野賢一

10月 27, 2011 by Tsurutani
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