インターネットの時代に純粋なジャケ買いが果たしてどれだけあるのか微妙なところですが、アートワークがきっかけとなってストリーミングで音を聴いてみるという流れは実際に多々あるような気がします。9月30日にデジタルでリリースされたMoses Sumneyの『Lamentations』という5曲入りEPのジャケにピンと来て、何の予備知識もなくチェックしてみたところ、過去作品まで含めてどれも素晴らしくすっかりハマってしまいました。フォークを基調とするLA在住のシンガー・ソングライターで、新作の『Lamentations』ではエレクトロ・ソウルに寄った曲も披露しています。LAシーンの繋がりであろうThundercatをフィーチャーした “Lonely World” がその最たるものですが、同EPのリード・トラックとなった “Worth It” は彼お得意のヴォイス・パーカッションとヴォコーダー使いのヴォーカルが見事にマッチした一曲。
Moses Sumneyはまだフィジカル・リリースがないようですが、Soundcloudでこれまでの曲はほとんど聴くことができます。2014年のEP『Mid-City Island』はフリー・ダウンロード可能。こちらはよりフォーキーなDIYサウンドで、カセットのMTRにレコーディングされたそうです。現在James Blakeの北米ツアーにサポート・アクトとして同行しているとのことなので、彼がメジャーと契約してダウンロードできなくなる前にぜひどうぞ。ヴォイス・パーカッションやハンド・クラップ、そしてコーラスがレイヤーされていく “Everlasting Sigh” も要チェックです(ライヴ・ヴァージョンも最高)。
『Lamentations』 Tracklist:
01. Ascension
02. Proud to Be
03.Worth It
04.Lonely World
05.Incantation