今日の一曲:Can “Millionenspiel” (from The Lost Tapes)

ドイツのクラウト・ロックを代表するCanの3枚組未発表音源ボックス・セット『The Lost Tapes』が6月18日にMuteからリリース。Irmin SchmidtとMuteのDaniel Millerがキュレーションしたもので、Canのスタジオから30時間分のマスターテープが発見され、内容をチェックしてみたらすっかり忘れられていたアルバム未収録音源や発表されなかった映画のサントラ、そしてライヴ音源だったそうです。しかも1968年から1977年までの録音ということは、ほぼ全盛期を網羅している訳で、ヴォーカルもMalcolm Mooneyの時期とダモ鈴木の時期にまたがっているとのこと。収録曲の “Millionenspiel” が公開されましたが、これは期待できそうですね。

3月 30, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:Razika “Aldri”

2011年にアルバム『Program 91』をSmalltown Supersoundからリリースしたノルウェーの19歳の4人組ガールズ・バンド、Razikaが来日ツアー中。東京は今週金曜日なのですが、残念ながら行けない・・・!『Program 91』は聴けば聴くほど好きになるアルバムで、力の抜けた2トーン風味とノルウェー語の素朴さ、そして本人たちの大柄な体格と相まって何とも憎めない作品です。タイミング良くそのアルバムから新たなビデオクリップが公開されました。誰か代わりに観に行って来て。

3/30 (Fri)
Shibuya, o-nest(03-3462-4420)
open 18:30 / start 19:30
adv ¥4,000 / door ¥4,500 (+1drink)
Live : RAZIKA / miila and the geeks / NEW HOUSE /
DJ : Twee Grrrls Club (Moe、Yuppa、Satomi、Methylのみの出演となります。ご了承下さい。)
ticket: contrarede web ticket

3月 28, 2012 by Tsurutani

今日の一曲(青野賢一):Kev Hopper “Windfall”

先頃発売されたThe Cinematic Orchestra『In Motion #1』をよく聴いているせいもあり、シネマティックな音楽を中心に、サイケデリック風味を少し加えてお届けした3月24日のNEWSOUND。いわゆるサントラからもプレイしましたが、それ以外の様々なジャンル、時代の音楽を通じ、そうした雰囲気を作るような選曲を心がけました。

ベルギーのチェンバーロック/サロンミュージックバンドJulverne、インダストリアル/ノイズのカルトグループThrobbing Gristle、Airによるサイレントフィルムの傑作『月世界旅行』の架空のサウンドトラックなどとともにプレイしたのが、今回紹介するKev Hopperの「Windfall」です。

Kev Hopperは、元Stumpのベーシストですが、それは80年代のこと。ここ最近ではミュージカル・ソー(のこぎり)の名プレーヤーとしての方が通りがいいかもしれませんし、The High LlamasやStereolabとコラボレートしていたことで、その名を知っている方も多いかと思います。そんな彼の6年振りとなる新作が、日本限定で今年の1月にリリースされました。このアルバム『The Germjoin』は、大半をボーカル曲が占めていますが、今回プレイした「Windfall」は、ミュージカル・ソーとハミングが中心の曲。ハミングはKevの子どもが担当しています。ハミングパートのちょっと可愛らしいムードと、その他のパートの不穏でストレンジな雰囲気が絶妙で、この曲を最初に聴いた時に頭に浮かんだのは、Nino Rotaが手掛けたフェリーニ『カサノバ』のサントラでした。

アルバム全体にも、こうしたトーンは共通しているのですが、同時にフォーキーで温かみのある印象もあるので、のんびりした午後のお伴におすすめしたい作品と言えるでしょう。

(青野賢一)

3月 27, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:Airhead “Wait”

最近好調なリリースの続くベルギーの老舗テクノ・レーベル、R&S Records。James Blakeの “Love What Happend Here” は個人的には彼の最高傑作だし、今後R&Sからアルバムを出すLoneやBullionのシングルもかなり良かった。そしてこのAirheadもここからアルバムを出す予定らしい。AirheadはこれまでにJames Blakeとのコラボ・シングルを出したり、James Blakeのライヴ・バンドでギターを弾いたりしていた人。過去何枚かのシングルやリミックス・ワークは正直それ程印象に残らない感じでしたが、最近出た10インチ『Wait / South Congress』で俄然オリジナリティーを発揮しています。生ドラムとシューゲイズ・ギターとポスト・ダブステップ、という手法だけではないコンポジションの良さがありますね。

3月 26, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:Mina Tindle “To Carry Many Small Things”

まずこのヴィジュアルが気になっていろいろ曲をチェックしてみたら、いいですね、Mina Tindle。パリのシンガー・ソングライターで、ソロでは初となるアルバム『Taranta』が3月27日にリリース。以前にはToy FightやThe Limesというバンドにいた人だそうです。この声でノスタルジック・ポップな感じがちょっとFeistを連想させます。”To Carry Many Small Things” は『Taranta』の収録曲。

アコースティックなセッション映像もいい感じです。

3月 23, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:Tanlines “All Of Me”

楽しみにしていたブルックリンのデュオ、Tanlinesのアルバム『Mixed Emotions』が出ました。どこか80年代を感じさせるエレクトロ・ポップですが(ジャケも)、今っぽいインディー感たっぷりでいてキラキラし過ぎていないのが好みです。自身のアルバムとしてはこれが初ですが、プロダクション・チームとしては結構キャリアがあるみたい。!!!やHoly Fuckなどを手掛けてきたそうです。今日の一曲はビデオが公開されたばかりの “All Of Me”。アルバムも全曲気持ちいいですよ。

3月 22, 2012 by Tsurutani

今日の一曲(高木慶太):New Zion Trio “Lost Dub”

3月17日のNEWSOUNDは高木慶太がDJでした。最近はインディー・ソウル/R&Bに注目しているとのことで、Bandcampなどでディグった音源をいろいろとかけてくれたのが面白かった。Kwesi Kankamとか、Mara Hrubyというアーティストが特に印象に残っています。それとは全然別の流れなのですが、曲単位でもっとも光っていたのがNew Zion Trioの “Lost Dub”。Jamie Saftというジャズ・ピアニストが率いるトリオで、これまではJohn Zornのレーベルからアルバムを出していたんだそうです。この曲が入っているアルバム『Fight Against Babylon』は去年の夏に出ていて、他の曲もひんやりしたピアノと音数の少ないリズムがクールなジャズ・レゲエです。

3月 19, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:ARLT “Le Pistolet”

昨年のアルバム『La Langue』をかなりの頻度で今でも聴いていて、来日公演を見逃したのが本当に残念でならないパリの男女デュオ、Arlt(アールト)の新作『Feu la figure』(フー・ラ・フィギュール 顔に撃て)が4月16日にwindbellから日本先行発売。今回もフランス語ならではのリズム感を大事にしたヴォーカルと、ミニマルなギターのみというシンプルで潔いサウンド。アルバム1曲目の “Le Pistolet” なんて、思わず踊りたくなりますね。

ちょっと昔のBlue Noteを彷彿とさせるジャケにはメンバーの名前が3人書いてある (Eloise Decazes/Sing Sing/Mocke)。ってことは1人増えたのかな?

Tracklisting

1. Le Pistolet
2. Sans mes bras
3. L’Eau froide
4. Une Sauterelle (Dessinée par un fou)
5. Tu m’as encore crevé un cheval
6. Rhinocéros
7. Le Ventre de la baleine
8. Le Périscope
9. Chien mort, mi amor
10. La Ville est triste

bonus track : Arlt with Tori Kudo at Urbanguild 7/12/2011

3月 16, 2012 by Tsurutani

今日の一曲(馬場一浩):Rufus Harley “Crack”

世界唯一のジャズ・バグパイプ奏者でしょう。
Rufus Harleyの1972年の作品「Re-Creation of the Gods」から「Crack」です。
カッコいいです。ジャケから分かるように変態的ですが、もちろん、内容も変態的。
決してワールドミュージック的な発想をもってして、バグパイプでジャズをやっている訳ではないのが良いです。
ぶりぶりにファンキーでぐりんぐりんにサイケデリック感が渦巻いております。
この人、もともと普通にサックスとか吹いていたそうですが、
ジョン・F・ケネディの葬儀の時に鼓笛隊が演奏していたバグパイプの音を耳にして、”これだ!”っと思ったみたいです。
1964年の初めに120ドルで中古のバグパイプを手に入れ、
試行錯誤の上、本来バグパイプでは不可能なメロディやフレーズを奏でられるようになったみたいです。
ビジュアルはとにかく変人ぽいですが、結構な努力家です。
個人的に、サン・ラを筆頭に自分の中に宇宙的な感覚を持ち、
まじめに音楽に努力するミュージシャンが大好きです。

(馬場一浩)

3月 15, 2012 by Tsurutani

今日の一曲:Boards Of Canada “Dayvan Cowboy”

遂にBoards Of Canadaの新作が出るらしい。時期などは全く未定のようですが、もし今年出るとすれば
2006年のEP『Trans Canada Highway』以来6年振りです。(FACT magazineより)

『Trans Canada Highway』に収録の”Dayvan Cowboy” は、このビデオクリップも衝撃でした。Joe Kittingerによる上空30,000mからのスカイダイビングと、Laird Hamiltonのサーフ・シーンを編集した映像はいつ見てもトリップしますね。

3月 14, 2012 by Tsurutani
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