今日の一曲 : Chico Mello “Cara De Barriga”

先週のNEWSOUNDで高木慶太氏がいろいろとかけてくれた大人のブラジル音楽。春めいて来る頃には不思議とボサノヴァが聴きたくなるのですが、この日もジョビンの名曲「三月の水」(Aguas De Marco) をリクエストしたところ、20ヴァージョンぐらい用意してきてくれてその中から5曲ほどかけてくれました。「三月の水」については中原仁さんのブログに詳細かつ非常に興味深い話が書かれていますのでご一読をおすすめします。

他で最も気になったのがChico Mello(シコ・メロ)という人の曲。現在はベルリンで活動するブラジルの現代音楽家で、80年代に出ていたレアなミニマル作品『Aqua』が最近になってドイツのM=minimalからリイシューされたり局所的に注目されているアーティスト。彼が2000年に発表した歌ものアルバム『Do Lado Da Voz』が3月24日に国内盤でリイシューされるそうで、そこからの曲をプレイしてくれました。慶太氏がかけていたのはミニマルなピアノが印象的な曲だったのですが、ストリーミングが “Cara De Barriga” しか見つからなかったので今日はこちらをお楽しみください。他にもノエル・ホーザやピシンギーニャのカヴァーをはじめNEWPORTに似合いそうな曲ばかりだということなので、発売されたらチェックしてみます。

3月 20, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : Vampire Weekend “Step”

5月7日にリリースされるVampire Weekendのサード・アルバム『Modern Vampires Of The City』。これまで新曲のライヴ映像はアップされていましたが、遂にアルバム・ヴァージョンが2曲公開です。アップテンポの “Diane Young” と、いきなり名曲の風格漂う “Step”。後者はビデオもまたいいですね。ついリピートしてしまいます。この2曲のカップリングで7インチも出るようです。

3月 19, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : James Blake “Digital Lion”

4月8日にリリースとなるJames Blakeのセカンド・アルバム『Overgrown』から、Brian Enoをフィーチャーした “Digital Lion” が公開。このシンセがEnoなのでしょうか?そんなことがどうでもよくなるぐらい、このトラックは圧倒的ですね。後半のベースとビート、そしてヴォーカルのレイヤーにやられます。先に公開された “Retrograde” といい、この調子だとアルバムは相当の出来映えになっているはず。

3月 08, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : Bibio “À Tout À L’heure”

BibioのWarpからの3枚目となるアルバム『Silver Wilkinson』が、日本先行で5月2日にリリース。関係者によると5月〜6月はWarpから注目作品が続々と出るようで、まずはBibioの最初のシングルが公開です。カラフルでサニーな春らしいこのトラックは、自宅の庭に機材を持ち出してレコーディングしたのだとか。アルバム全体もこれまでより生音にフォーカスしているそうです。

3月 07, 2013 by Tsurutani

3月のNEWSOUNDスケジュール

NEWPORTの毎週土曜のDJイベント、NEWSOUNDの3月のスケジュールです。

3/02 Sunny Sappa
3/09 馬場一浩
3/16 高木慶太
3/23 青野賢一 (BEAMS RECORDS)
3/30 鶴谷聡平 (NEWPORT)

21:00 – 24:00
Charge free.
Enjoy music.

*NEWSOUNDとは
様々な選曲者を迎え、通常営業のNEWPORT店内が最高の音楽で彩られます。チャージフリーですので、いつもどおりお食事やワインをお楽しみ頂けます。

3月 02, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : John Surman “Edges Of Illusion”

昨日のECMナイトはおかげさまで大盛況。お越し頂いた皆様ありがとうございました!膨大なカタログ、そして数々の名盤を有するレーベルだけあって、4時間の中でも様々な方向性の楽曲が聴けて刺激的な一夜となりました。ジャズの中でもアコースティックなものからエレクトリックなものまで、そしてワールド・ミュージックや室内楽的な演奏などバラエティに富んでいながらもすべてがECMらしいクリアで透明感のある音像で、黒っぽいファンキーなジャズですらそういう音になっているのが凄かったです。

一番の驚きだったのがJohn Surmanの “Edges Of Illusion”という曲。Surmanはイギリスのサックス奏者で、60年代後半からキャリアをスタート。70年代後半以降現在に至るまでECMに多くのアルバムを残しています。この曲は1979年のアルバム『Upon Reflection』の一曲目。サックスとバス・クラリネット、シンセサイザーのみのアルバムで、すべてJohn Surmanが一人で演奏しています。ビートは入っていないけどなんだかテクノみたいですね。”Edges Of Illusion” はECMのベスト盤シリーズ『:rarum Vol. 13 Selected Recordings』にも収録されています。

2月 28, 2013 by Tsurutani

今日の一曲:Prefab Sprout “Goodbye Lucille #1 (Johnny Johnny)”

寒さが緩んだかと思うととてつもなく冷え込んだり、まさに三寒四温といったここ最近の東京。先週の土曜日「NEWSOUND」の日は、そこそこ暖かくて、春が少しずつ近づいているような心持ちになりました(まぁ夜は結構寒かったのですが)。そうした陽気を反映して、この日の選曲はちょっとだけ春っぽい楽曲を多めにプレイ。The Beach Boys『Pet Sounds』やVan Dyke Parks『Discover America』といったアルバムからの曲や、ニューヨークのバンドIvy(特に初期作品が好きなバンドです)の曲、またTwin Sisterやここでも何度か紹介されていたYo La Tengoの最新作『Fade』からの曲など、幅広い年代のロック、インディ・ロック、オルタナティヴ・ロックを選曲しました。そうしたセットの中でも、春のあの”胸キュン”な雰囲気を表現してくれたのが、今回紹介するPrefab Sprout「Goodbye Lucille #1 (Johnny Johnny)」です。

Prefab Sproutは1982年デビューのイギリスのバンド。1982年というと、ニューウェーヴ、シンセ・ポップ全盛という時代で、自主制作盤とその後に出たデビューアルバム『Swoon』に続いてリリースされた『Steve McQueen』(1985年)は、キーボーディスト/シンセサイザー奏者として知られるThomas Dolby(後に坂本龍一とコラボレートした作品も出しています)をプロデューサーに迎えて制作されました。「Goodbye Lucille #1 (Johnny Johnny)」は、その中の一曲です。静かなギターのリフによるイントロ、リバーブの効いた「Johnny, Johnny, Ooo…」というコーラス、それらをストイックに支えるリズム隊。もうワンコーラス目からかなり心奪われてしまいます。そして、サビでグイッと音が分厚くなり、ボーカルがハイトーンになる頃には、思わず内股になってしまう(?)そんな胸キュン・チューンといえるのではないでしょうか。音のことでいうと、スネアの音色がこの時代らしさを感じさせますね。

「Goodbye Lucille #1 (Johnny Johnny)」収録のアルバム『Steve McQueen』は、発売当時アメリカだけ『Two Wheels Good』というタイトルでリリースされていましたが、何ともアメリカ向きの薄っぺらなタイトルで、シニカルなイギリス気質が漂うのが面白いところ。ちなみに彼らにとっての大きなヒットであった「The King of Rock ‘N’ Roll」(1988年)は、naomi & goro & 菊地成孔のアルバム『calendula』の中でカバーバージョンを聴くことが出来ます。

(青野賢一)

2月 27, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : Lovelier Other “Hidden Shelters”

Lovelier Otherというアーティストがなんだかとても良いです。今のところ男性二人のデュオということしか明らかにしていないようで、昨年11月に “Leave This Behind” という曲をデジタルのみでリリースしてデビュー。そして先日、2曲目のシングル “Hidden Shelters” がデジタルのみで出たのですが、この曲もまた極上のベッドルーム・ポップ。これなら7インチ出してもいいのに。”Leave This Behind” は彼らのSoundcloudページでフリー・ダウンロードできます。

2月 21, 2013 by Tsurutani

2月25日(月)月9ワイン会:メゾン・ブリュレ

月曜夜9時のワイン会のお知らせです。とても美味しいのに普段NEWPORTでグラスで出すにはお値段が高いワインを、お得な価格にてグラスでご提供します。今回はこれぞ自然派ワインというべき旨味たっぷりのワインで知られるミッシェル・オジェの白とペティアン(微発泡)です。

2月25日(月)21:00~
  
会費:1,500円(下記①②のグラス1杯ずつ)

① メゾン・ブリュレ スアヴィニヨン 2010(白)
ソーヴィニヨン・ブラン100%

② メゾン・ブリュレ ル・プティ・ウッチェロ 2010(白  ・微発泡)シャルドネ100%

*先着14名様まで。
*それぞれのお席でお飲み頂きますので、お時間に遅れても早くいらしても大丈夫です。
*普段と同じ雰囲気ですのでお気軽にどうぞ。

<メゾン・ブリュレ>

自然派の大御所、ミッシェル・オジェ氏はニコラ・ジョリーの大の友人。ぶどう栽培は徹底してビオディナミにて行い、その造詣の深さはマダム・ルロワも教えを請うほど。また、多くの自然派生産者が彼からぶどうを分けてもらい自分のワインを造ることからも、彼の栽培するぶどうのクオリティの高さを物語っている。彼のワインはロワールのワインとは思えない程旨味が詰まっており、限りなく優しい。

① スアヴィニヨン 2010
レモンやカリンの酸味と旨味の詰まった深い味わい。厚みもあり絶妙なバランス!

② ル・プティ・ウッチェロ 2010
希少なシャルドネから醸造した、野生酵母のみで発酵させた全く自然な弱発泡ワイン。やや甘口。

2月 19, 2013 by Tsurutani

今日の一曲 : Gigi Masin “Clouds”

てっきりTo Rococo Rotの “Die Dinge Des Lebens” がオリジナルだと思っていたのですが、その元ネタとなっているのがイタリアのアンビエント・プロデューサー、Gigi Masinが’88年にSub Rosaからリリースした『Les Nouvelles Musiques De Chambre Volume 2』に収録の “Clouds” という曲。その後さらにBjorkNujabesもサンプリングしていました。いわばサンプリング・クラシックとでも言うべき “Clouds” ですが、最近この曲を使ったMoominの “A Day And A Night” というハウスもリリースされて、やはり美しいトラックとなっているので要チェックです。

ところで原曲の “Clouds” が入っている『Les Nouvelles Musiques De Chambre Volume 2』はCDでもデジタルでも流通しておらず、YouTubeで何曲か聴ける以外は未聴なのですが、Music Is A Better Noiseというブログでクレジットなども紹介されています。このアルバムはThis HeatのCharles Haywardとの連名で、LPのA面がGigi Masinの作品なんですね。

2月 18, 2013 by Tsurutani
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